映画「マザー!」は理解し難いので予習してからジェニファー・ローレンス鑑賞を楽しもう!

映画「マザー!」は理解し難いので予習してからジェニファー・ローレンス鑑賞を楽しもう!

このところ花粉症で釣りどころじゃありません!
ツラいです!
さて、花粉症で釣りに行けていないからというわけではないですが今回は映画レビューです。

今回の映画は「マザー!」(原題:Mother!)です。理由は知りませんが、日本での公開は製作会社のパラマウントピクチャーズの意向により中止になったということで、何らかの問題があるのでしょう。

2017年 アメリカ
監督:ダーレン・アロノフスキー

キャスト
母:ジェニファー・ローレンス
彼 :ハビエル・バルデム
男:エド・ハリス
女 :ミシェル・ファイファー
兄:ドーナル・グリーソン
弟:ブライアン・グリーソン



あらすじ

自然に囲まれた緑豊かな場所に建つ一軒家。ここには若い妻と、詩人の夫が住んでいる。
夫はスランプで作品作りがうまく進んでいない中、妻は家事と、壁の漆喰塗りなど、愛情をもって家の修復作業を行っている。

ある日、医者を名乗る男性が突然訪ねて来る。
夫はなぜか彼を招き入れ、男性は家に泊まることになる。
夜が明けて帰るのかと思いきや、翌日には男性の妻が訪ねてくる。

実は男性は詩人のファンで、病で余命が短く死ぬ前に詩人に会いたかったのだという。
さらに今度は次に彼らの2人の息子たちまで訪ねてくる。
男性の残した遺言のことで男性に文句を言いに怒鳴り込んできたのだ。
そして兄弟は喧嘩を始め、息子のうちひとりが殺されてしまい…。

Advertisement

感想(ネタバレなしには語れない)

この映画の特殊なところは、登場人物の誰一人として名前がないこと。
エンドロールもMotherとかHimとかMan、Womanなどなど。
トーマスとかキャサリンとかそういった名前が与えられていないので、説明がしにくいので必要に応じて女優、俳優の名前で書かせていただきます。

来客の家乗っ取り映画?ではなかった、配役にも意味があった

タイトルの「マザー」は母親ですが、主役のジェニファー・ローレンスが母親になるお話で、作中で妊娠、出産を行います。
来た客が全然帰らないので、昔読んだ藤子不二雄A氏の「魔太郎がくる!」にあった「ヤドカリ一家」みたいなのかなーと思ってました。
ちなみにヤドカリ一家のお話は、飲み屋で一緒になって意気投合した人の家に泊まって、だんだん図々しくなりながらずっと居座り、息子が迎えに来たと思ったら、その息子も居座り続け、いずれ家族全員が引っ越して家を占領する…みたいなお話しでしたが、そういうわけではなかったw

ストーリーの根底にあるのは聖書らしいです。私を含めたキリスト教じゃない人はジェニファー=地球(マザーアースなんていいますね)、ハビエル=神男=アダム女=イブ2人の息子=アベル、カインという聖書の登場人物の役割を簡単に予習するとスムーズかもしれません。予習しないと意味が分からない映画ってのもどうかと思う…

上記のアダムとイブ的な人物が帰るまでが前半として、後半に話が進むにしたがってリアリティが無くなるので、観る人によっては面白くないとか意見がはっきり分かれると思います。

ジェニファー=地球と書きましたが、ジェニファーは家そのもので、家の心が投影されたものと考えたらよりスムーズです。
なので、壁に手を当て家の心臓の鼓動を感じ取ったり、見ず知らずの客人に自分を穢されるので客に対して怒り、悲しむ。
その家に勝手に居着いた客人が宗教を作り、罪を犯し、紛争、戦争、殺人など好き勝手行い、挙句の果てには生まれたばかりの赤ん坊が連れ去られ、殺され、食べられてしまう…怒りが頂点に達し最終的には火をつけて全てを燃やしてしまう。
そんな感じのイライラ&トラウマ映画です。

ただまぁ、なんというかジェニファーが「やめて!」と叫んでも次から次に観客が嫌なことするんですよね。
勝手に壁にペンキを塗ったり、人んちの寝室でセックスし始めたり、キッチンに腰掛けたり…とまるでコントみたいな感じで、客観視してたらちょっと笑ってしまいそうになりますw

聖書をなぞらえているといっても全然意味不明なものもあります。例えば、ジェニファーが妊娠するまでに心を落ち着けるために飲んでた黄色い薬は何を意味してるんだろうか…とか、家の床に穴が開いてそこから血が染み出てきたり…とか。
謎が残ったままの表現も多々あります。

Advertisement

メッセージ性が良くも悪くも作用してまさかの低評価

きちんとしたメッセージも込められている映画ではあるのですが、前衛的というかなんというか…。
熱心なキリスト教信者の中には、この映画を不快に思う人がいるんでしょうね。
そんなわけでこの映画は本国で公開の週末に出口調査を行うシネマスコープでめったに出ない最低の「F」を記録したとのこと。
単につまらないというわけではなく、観客の怒りを買ってしまってるんでしょうね。

終始意味不明な映画なので、主役のジェニファー・ローレンスが美しい人でアップが多いのがせめてもの救いかな?
彼女の表情を汲み取ることでシーンやストーリーの理解につながるようにも思いました。
ジェニファー・ローレンスを鑑賞する映画って感じでどうですかね?w

あ!エンディングの曲が「The End of the World」(邦題では「この世の果てまで」ですかね)なんですが歌詞内容的にこの映画に合ってるなーと思いました。
私はカーペンターズと小島真由美のカバーを聞いたことがあります。

Advertisement

総合評価

ワタクシ的には決してくだらない映画というわけでもなかったですよ。
メッセージ性もあるし、映像美も感じられました。
ただ監督がこういう映画にしたら芸術的じゃねー?みたいなノリで自分に酔っているのでは?とも思いましたけどねwちょっと辛口

というわけで
私的評価:★★★☆☆

Advertisement

イラストについて

ジェニファー・ローレンスのマザーが必死に家を、そしてわが子を守ろうとするのですが、それと相反する感じで夫役のハビエル・バルデムは飄々となんでも客人に許してしまいます。

そんな夫を警戒して、赤ん坊を渡すまいと満身創痍でわが子を守ろうとするジェニファー。

という印象的なシーンです。
母はいつでも偉大で美しいですね…余談ですが最近母性をテーマにした映画でめっちゃ泣いてしまいましたよw
しかも電車の中でwww

 

↓よろしければポチッとお願いします。

にほんブログ村 にほんブログ村

映画カテゴリの最新記事