ルアーカラーに迷ったらこの色!ルアーカラーを決めるためのポイント

ルアーカラーに迷ったらこの色!ルアーカラーを決めるためのポイント

突然ですが、ルアーを購入するとき、どの色のルアーにするか悩んでませんか?
気づいたらルアーケースの中は同じ色のルアーばかり…なんてことないでしょうか?

それ、実は自分やん!ってオチなんですが…w

私はルアーフィッシングを始めたころ、よくわからずレッドヘッドばかりを買ってましたからね。
なんか買う時のブームみたいなのがあるときがあるんですよね。

さらに、釣り場でルアーをセットするときやルアーチェンジのとき
何を基準にカラーをチョイスしますか?

私は目立った方がいいだろうと、朝マズメはピンクやオレンジのチャート系カラーを選んでましたが
それが正しいのかどうかは不明w
釣れたらそれが正解というテキトーな考えでこれまでルアーカラーの選定をしてきました。

でも、それでいいのか???

 

というわけで、今回は科学的かつ論理的(?)にルアーカラーのチョイスを考えてみたいと思います。

結構な長文になってしまいましたので、結果だけ知りたい人は、下記の目次からワープしてください!

色の見えるメカニズム

色は可視光線という人間の目で見ることができる電磁波が対象物に反射することで認識できます。
つまり、赤いものが赤く見えるのは、可視光線のうち波長の長い赤色の光が多く反射。
紫のものが紫に見えるのは、可視光線のうち波長の短い紫色の光が多く反射ということです。

 

ちなみに可視光線は380~750nmの電磁波で、この範囲外で波長の短いものが紫外線、長いものが赤外線というわけです。

 

 

対象物から反射した光を、目の奥の網膜にある視細胞、錐体(すいたい)細胞桿体(かんたい)細胞で処理されます。
錐体細胞が光の色を処理し、桿体細胞が光の明るさを処理し、脳に信号を送ることで、
脳が色や明るさを認識します。

 

人間と魚の可視光線の範囲や錐体細胞の仕組みが同じであれば、
ルアーの見え方も同じなわけですが、同じ哺乳類でも人間と犬では見えている世界が異なると言われています。
ということは、当然人間と魚も見えている世界が違うということになるわけですが、

そこんとこどうなんでしょう?

 

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魚の色の見え方

魚の色の見え方については、ナショナルジオグラフィックの2005年5月号に「サンゴの海の万華鏡」という特集記事があります。
サンゴ礁に暮らす生物が色鮮やかな理由や、人間が見る水中の世界と、魚たちが見る水中の世界について書かれた記事の中にこんなことが書いてあります。

 

生物学者の長年の研究によって、プランクトンを食べる魚の多くは、紫外線が見えることがわかっている。
動物性プランクトンに紫外線が当たるとプランクトンは黒っぽくなり、見つけやすくなるのだ。

人間の目は紫外線をとらえられないので、つい最近まで海中には紫外線は届かないと考えられていた。
しかし実際には水深100メートルまで達している。

そして、紫外線を感知するだけではなく、紫外線を反射させて仲間と連絡をとる魚もいることがわかってきた。

(出典:ナショナルジオグラフィック日本版 2005年5月号)

 

実際に魚の目の蛋白質や光感受性を分析することで、
何をどんなふうに見ているかを調べることができるらしいのですが、
同じくナショナルジオグラフィックのWEBサイトに下記のような表が掲載されていました。

※ちなみに「オプシン」というのが魚の目の蛋白質(視物質)のことです。

 

脊椎動物視物質オプシンタイプの系統分布

赤型
(M/LWS)
緑型
(RH2)
青型
(SWS2)
紫外線型
(SWS1)
桿体型
(RH1)
魚類
両生類
爬虫類
鳥類
哺乳類 × ×
霊長類
(L-M)
× ×
(S)

○はそのオプシンタイプを1種類,◎は2種類以上持っていることを表し、×は持っていないことを表す。魚類には5タイプすべてについて遺伝子重複によるサブタイプが報告されている。

こちらは東京大学の河村正二教授の研究によるものですが、
研究によると同じ種、個体レベルでも多様な色覚があることが判明したとのこと。

 

また、淡水魚のゼブラフィッシュという魚を主に研究しているそうなのですが
上を見る網膜と下を見る網膜でオプシンの吸収波長が微妙に異なることも分かっているそうです。

つまり、上を見る場合は長波長の黄緑~青を見ることができ、下を見るときは短波長の緑~藍を見ることができるという感じで
本当に僅かながら見え方が異なるようですね。

 

これはやはり水の中という環境を考えると、上方向(水面)と下方向(ボトム)では光の度合が違う。
それぞれ違うオプシンを使うのは、自然界においてはごく当たり前なことなのかもしれないです。

ただすべての魚がそうなのかというと???
同じ種や個体レベルでも色覚に差があるくらいなのでなんとも言えないですよね?

これで分かるのは人間以上に多様な色覚を持っている
紫外線を見ることができる種もいる。

 

では海の中の色の見え方はどうなのか?というと…。

 

海の中の色の見え方

海の中で色はどのように見えるのか?
同じくナショナルジオグラフィックの2005年5月号からの抜粋になりますが、

水深25メートルで撮影用のライトをつけると、サンゴの赤い枝がくっきりと浮かび上がる。
ライトを消せば、魚が見ている景色に近くなるはずだ……。
それはまさに別世界だった。視界に飛び込む色は、白っぽい青や緑、紫、黄色。
赤い光の波長は、水の分子や有機物に吸収されて消えてしまう。

中略

サンゴ礁に逃げ込んだ魚は、動いていて敵から距離があれば、周囲の派手な色と区別がつかないという。じっと動かない魚でも、離れた所からは模様がぼやけて見つけにくくなるらしい。

 

左:撮影用ライトを点けた水深25mの海 右:同じ場所でライトを消した状態

(出典:ナショナルジオグラフィック日本版 2005年5月号)

海が青いのは、空の色が反射してるからなんてよく言われたりしますが
実はそうではなく、波長の長い色が吸収されてしまうからということなんですね。

出典:ナショナルジオグラフィック日本版 2005年5月号

また、上のような図解も掲載されており、水深が深い場合はもちろんのこと
水深が浅くても15メートル離れると色が周りに馴染んでしまうようです。

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魚は光る…?

じゃあ海底は漆黒な世界じゃないか?と私たち人間は思うわけですが
実は魚はそうでもないらしいです。

というのはCNNのWEBサイトでこんな記事を見つけたからです。

海の中では蛍光色の緑や赤、オレンジが輝く「光のショー」が展開しているが、残念ながら、魚には見えるのに人間には見えない――。米自然史博物館が中心となった研究チームは8日、魚における生物発光に関する論文をオンライン誌「プロス・ワン」に発表した。

論文の共著者の1人で同博物館のジョン・スパークス学芸員は「多くの魚に生物発光がみられることについての初めての研究だ」と指摘する。

これまでに発光することが確認された魚は約180種類に上る。魚は体内にある器官で青い光を「吸収」し、別の色に変えて放出させることで発光するという。

出典:cnn.co.jp

サメ、エイ、ウナギ、エソ、ハゼ、カレイ、カサゴが光って見えてるわけですよw

先ほどの「魚の色の見え方」であった、紫外線を反射させて仲間と連絡を取るというのと
同じことなのだとは思うのですが、水深100メートルまでも紫外線は届くということ、
そして、紫外線を反射させて受けて発光するってことなので、
ブラックライトを当てて光ってる状態ってことなのかなと考察します。

光る色でエサかどうかを認識してるという考え方もできるのかも知れないですね。

つまりこれってルアー的に考えるとグローカラーって感じですね。
ブラックライトを当てると光るチャート系ケイムラもこの感じなのかもしれないです。

 

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結果、どんな時にどのルアーカラーがいいの?

――と、ここまで様々な資料を見てきましたが、いよいよ結論を出すときです。

水深にもよりますが赤いルアーってのは実は黒っぽく見えているのかも知れません。
レッドヘッドなんかは魚的には白黒のルアーなのかも…ナイトゲームに効くというが…?

濃い色で複雑な模様のルアーはボトムまで沈めると、
根があるところでは保護色になって周りに馴染んでいるかもしれない

青系のルアーはイワシやサバなどのベイトの色に似ているので保護色なのかもしれない。

また、光の明るさを感じる桿体は普通に持っているようなので
スピナーやメタリックのフラッシング効果は有効だと考えてます。

同様にクリアー系は光を屈折させるから意味はありそうですが…
シラスとかノレソレ(アナゴの稚魚)、イカの新子ってクリアーカラーですよね?
これも保護色な予感が…でもイカのパターンの時はクリアーカラーが効くっていいますよね。

もちろん色だけではなく、ルアーのアクションで出る波動や
そのとき捕食しているベイトの種類やサイズによっても異なるとは思いますが、
色だけで考えた時に私が出した結論は…

(あくまでも私の意見であって正解ではないです。正解はそのとき釣れたルアーカラーということに…)

 

まずは考えない、好きなルアーカラーでキャスティング!

結局のところ、魚の目を通すと自然界においては
どんな色でもある程度ボトム付近では青っぽく見えているのではないかと。

だからといってシャローで不自然なカラーは警戒されるかというとそうでもないし(状況にもよるけど)

この色が釣れそう!という直感や、変なカラーで釣れた!ってのが
モチベーションにつながるのかなと。

結局答えが見つからなかったってのが正直なところですが…。

じゃあそのあとどうする?
ってことでカラータイプ別に所感を綴ってみました。
すべてのカラータイプは網羅できてませんが…

 

赤系

光がある状態でのシャローでは赤が一番目立つのではないでしょうか?
また、水深15メートルくらいまでは使えそうです。
赤金ならフラッシング効果もあってなおよし⁉

パール系

白いボディで真珠のような輝きですから、どういった状況でも使えそうですよね。
コンスタンギーゴとか朝マズメによく使うような…私だけ?
ボトムでも白く見えるのはよく目立ちそうです。
反面、トップウォーターなどでボトム側に居る魚に認識させるには
太陽の光で同化しそうなのでアピールが弱いかも知れません。

ゴールド系

今回の調査ではあまり桿体の話が出てこなかったのですが、
金ベースは濁り潮で、夏の釣りに強いってコアマン泉さんの「シーバスノート」に書いてあったので信じてますw

↑なんだよこのルアーw

チャート系

濁りがあるときはチャート系ってのは間違ってないでしょう。
ただボトムではナチュラルなカラーに見えてるのかも…。
もしくは紫外線を反射して光って見えてるかもしれません。
ただ自然生物とは違った光りかたが違和感でスレやすいという懸念も…。

グロー系

グロー系はナイトゲームには外せないように思いますが、魚からは蓄光素材ってどう思われてるんでしょうね?
これも魚からしたら違和感があるかも知れません。
早巻きなら目くらまし的な意味で有効な気もします。

ケイムラ

紫外線に反応して光るわけですから
朝夕マズメ、ナイトゲーム常夜灯周り、ボトムでも有効ですね。
ただ、これもチャート系、グロー系と同様の懸念は否めません。

ナチュラル系

目立つカラーリングでスレてしまったときはナチュラル系かなと私は思います。
自然界にある色なので、それこそ違和感なく食わせることができるのかなと。
まぁ、そこには波動やスピードなどの様々な要因が絡むとは思いますけど。

 

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まとめ

こんな感じでいかがでしょうか?
自分の中でパターンを決めていけば迷わずルアーカラーが決められるかなと思います。
いやいや、俺はこうだぜーってのがあればそれを突き詰めるもよし。
この記事を参考にしてもよし、これに自分のエッセンスを加えるもよしです。

それこそが自分流の釣りスタイルじゃないかと思います!

そしてやっていく中で補正などを加えていけば、さらに自分流のオリジナルルーティーンが出来上がるかなーと思います。
実釣あるのみです。

ではでは(^^)ノシ

 

出典一覧:

ナショナルジオグラフィック日本版 2005年5月号「サンゴの海の万華鏡」

ナショナルジオグラフィックWebサイト Webナショジオ連載「研究室に行ってみた。」東京大学 色覚の進化 河村正二 第3回 魚の色覚はすごい!

J-STAGE Webサイト 資料「錐体オプシン遺伝子と色覚の進化多様性:魚類と霊長類に注目して」

CNN Webサイト Odd News「180種の魚が海中で「発光」 識別や目くらましに利用か」

 

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